戦国桜話
私の言葉に蜜華は目を広げて丸くする
『何で!?両親を殺されたんだぞ!?』
『ごめん・・・・・・でも・・・・・・』
“蜜華にはついて行けない”
私は瞳に涙を溜めながら蜜華を見上げて震える唇でそう告げた
村を滅ぼした人達は許せない・・・・・・
憎い・・・・・・けど・・・・・・
やっぱり・・・私も人間だし、優しかった村の人達も私の両親も人間だから・・・・・・
優しい人間もいるから・・・・・・
私に人間は殺せない・・・・・・・・・
『そうか・・・・・・だったら・・・・・・』
蜜華が鈴を鳴らしてピピを呼んだ
私達をいつも見守ってくれていた太陽は、今は大きな雨雲に隠されて見えない
風が冷たく私の頬に当たる
『・・・・・・次会った時はあたい達は敵だ・・・!お前を・・・・・・人間として・・・倒す!!』
蜜華の言葉が私の心に刺さった
もう・・・・・・・・・引き返せない・・・・・・