戦国桜話
ピー・・・・・・
ピィー・・・・・・
聞いた事ある笛の音
これは・・・初めて雅達に会った夜に聞こえた・・・音・・・?
『うっ・・・!あ゙ぁ!!』
耳に届いたうめき声に私はびっくりして声のした方を振り向く
『どうしたの!?小春ちゃん!!』
そこには苦しそうに頭を押さえながらしゃがみ込む小春ちゃんの姿があった
『神に近い存在の僕は・・・妖怪を作ることが出来るんだ』
上から聞こえる雅の声・・・・・・・・・
『まさか・・・っ』
そういいながら上を振り向けば、この世のものとは思えない程、冷たい表情で笑っている雅の顔が見える
『そう・・・勿論・・・“人間”でね?』
(ゾクッ・・・!)
雅の冷たい笑み・・・言葉・・・全てに寒気がする
私は自分を抱きしめるようにして身を縮める
心臓が・・・大きく嫌に脈を打つ・・・
『さぁ・・・新しい時代の・・・幕開けだよ』