戦国桜話
『何す・・・!』
『お前はいつまでそうしてるつもりだ!!』
佐助の鋭い視線と言葉が私の心を貫く
『もうあのガキは妖怪になったんだ!倒すしかねぇんだよ!!その為にはお前が心臓の場所を言わなきゃならねぇだろ!!』
“倒す”??
小春ちゃんを・・・・・・?
私は目を見開いたまま、首を横に振る
出来ない・・・!
あんなに優しかった小春ちゃんを・・・・・・
あんなに意志の強かった小春ちゃんを・・・・・・
倒すなんて・・・出来ない!!
『嫌・・・・・・』
『葵ッ!!』
『嫌!!!』
私は掴まれていた腕を無理矢理薙ぎ払う
私には・・・・・・
出来ない!!!
『しかし・・・やっぱり愚かな人間は妖怪にしても使えないな・・・破壊衝動しか無い』
ピクッ・・・
雅の言葉が私の耳に届く
“愚か”??
『小春ちゃんは愚かじゃない!!』
私は流れる涙を拭うことなく上を見上げ、雅を睨みつける
笑顔で自分の夢を教えてくれた小春ちゃん・・・・・・
しっかりとした目標があった小春ちゃんを・・・・・・
“愚かな人間”だなんて・・・・・・
許せない!!!