戦国桜話


自分の状況把握に1分・・・・・・


目の前に広がる見慣れた袴[はかま]・・・・・・


感じる体温・・・


ま、まさか・・・・・・


『ふ〜ん・・・?佐助・・・宣戦布告?』


いつもより声のトーンが低くなった雅の声・・・





何気に・・・少し怖い





『お前の思い通りに事が運ぶのは、どうも気に食わねぇからな』


馬鹿にしたような声が私の頭の上から聞こえる・・・





あぁ・・・やっぱり・・・・・・


私は今、佐助の腕の中に居る・・・と、


そう言う訳か・・・・・・


って・・・・・・!





納得出来るかぁぁぁぁー!!!





『何してるのよ!離して!』


『佐助、葵が嫌がってるよ?』


『あぁ・・・問題無い』


問題あるわ!!


手で佐助の胸を押してみるも、女の力じゃ無理だし・・・・・・


まぁ・・・解放されたらされたで、今の私の顔を見られたくないんだけどね・・・


これじゃ私・・・茹でダコじゃん・・・!






『蜜華』


リン・・・・・・


ビュオォォ・・・・・・


雅の言葉に、直ぐさま鈴が鳴る・・・・・・それと同時に巻き起こる風・・・・・・


私は佐助の腕からやっと解放された


『じゃあね・・・葵・・・』











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