戦国桜話


―――――――――☆


『・・・と言うのが、葵・・・お前に今まで黙っていた両親の秘密だ』


そんな事があったなんて・・・・・・


今まで全く知らなかった・・・


戦国と現代を行き来出来る鏡道の存在だって・・・


ん?
いや・・・・・・そういえば・・・・・・


『おじいちゃん?』


『どうしたんだ?』


『・・・お母さんが鏡道を封印したんだよね?』


『そうだが・・・』





『だったら何で・・・鏡道が再び現れたの?』





私はおじいちゃんを見つめて問い掛けた


お母さんが自らの命と引き換えに封印したはずの鏡道・・・・・・


なのに現に私は鏡道を通って戦国へ行った



話が矛盾している・・・



『葵・・・南の島で大きな地震があったのを覚えているか・・・?』



地震?



あ・・・確か・・・3日程前にニュースでそんな事を言っていた様な・・・・・・?


島には誰も住んでないから何も問題はなかったらしいけど・・・


それが一体、鏡道と何の関係が・・・・・・


私は頭の上に「?」を浮かばせたまま首を傾げた


『鏡道を封印した祠[ほこら]がその島にあったんだ』


『でも・・・ここから結構離れてるよ!?』


『誰かが過[あやま]って封印を解いてしまわぬよう・・・人がむやみに出入りしない島を選んだ・・・しかし、地震でその祠[ほこら]が壊れ、再び鏡道が現れた』








< 152 / 177 >

この作品をシェア

pagetop