戦国桜話


会って間もなかったけど・・・あの笑顔が忘れられない・・・


もしかしたら戦国の世界には私と同じ様な経験をした人が居るかもしれない・・・




無惨にも妖怪に大切な人を殺された人・・・


大切な人を妖怪に変えられた人・・・




これ以上悲しむ人が増えてほしくない・・・




“雅”・・・・・・




私の両親と佐助の両親を知る男・・・


そして・・・


小春ちゃんを妖怪にした・・・・・・


許せない・・・許しちゃいけない男・・・


あの様な悲劇を・・・もう二度と起こしたくない


いや、絶対に起こしちゃいけない!!


私は起き上がってクローゼットに手をかけた


雅を止めたい・・・・・・!


・・・そう思うのに・・・




――手が動かない・・・




『何で・・・!!』


私は強く拳を握りしめ、その場にうずくまった


私の中に迷いがある


戦国に行って雅を止めたいと思う私が居る上で、行っても何も出来ない・・・無力だと語る私が居る・・・




私は・・・何がしたいの・・・?




自分が・・・分からない・・・








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