戦国桜話


咲兎は今、近々ある大会の為にお菓子の猛練習をしている


今回の大会は本場パリからも多数出場するらしくて、いつもより優勝するのが難しい・・・・・・


しかも予選では咲兎の1番苦手とする和と洋を組み合わせた皿盛りデザートを作らなければやらない・・・


だから今回は気が抜けないと咲兎が言っていたような気がする


『大会まで・・・あと少しだね・・・』


『うん・・・緊張するけど・・・楽しみだよ』


『楽しみ・・・?』


私は首を傾げた


何が一体楽しみなんだろう・・・?


優勝するのは難しいし、咲兎は家でかなり期待されている存在・・・


まぁ「FAIRY LEAF」の跡取り息子だからしょうがない事だろうけど


普通、緊張で押し潰されてもおかしくないのに・・・


『俺さ・・・今の自分の実力を見てみたいんだ・・・今回の大会は世界各地の実力者が集まる・・・腕のいい人と戦えるんだよ?今から楽しみで仕方ないんだ』


ウキウキとした声色で咲兎がどれだけ楽しみにしているのか伝わってくる・・・




凄いよ・・・咲兎は凄い




『咲兎は・・・凄いね』


素直にそう思う・・・









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