戦国桜話




『葵様・・・・・・?』


『私の両親ね?私が産まれた後、すぐ死んじゃって・・・・・・おじいちゃん達に今まで育てられたんだ・・・・・・』





今の私はどれだけ悲しい顔をしているだろう・・・?


・・・両親の事・・・・・・笑って話したいのに・・・・・・


いつもこうだ・・・・・・・・・


顔が笑ってくれない・・・・・・・・・





『死んだって・・・どうしてじゃ・・・?』


『・・・分からないの・・・聞いてもおじいちゃん達が教えてくれなくて・・・』


小さい頃におじいちゃんに聞いたことがある・・・・・・












――何で私のお母さんとお父さんは死んじゃったの?――・・・・・・・・・って












なのにおじいちゃんに聞いてもおばあちゃんに聞いてもいつも答えは同じ・・・・・・









――葵・・・それはね?今は知らなくていいことなんだ・・・近い未来・・・教えるからね・・・?――










おじいちゃんもおばあちゃんもそう言って微笑んで私の頭を撫でるだけだった




“今は”??


だったらいつ教えてくれるの??


私はおじいちゃん達の言葉を信じて今まで待った


でも結局教えてくれなくて・・・・・・あの約束は・・・闇の中・・・・・・















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