戦国桜話
村長さんの目線が佐助に移る・・・・・・
『そうか。君があの時の坊やか・・・・・・辛い思いをしたね』
眉間にシワを寄せ、悲しそうな、哀れむような顔をする村長さん・・・・・・
その顔を佐助は見ることもなく、「別に・・・」とそっぽを向いてしまった
『さぁ、上がって話をしようか。長くなりそうだからね』
村長さんの言葉と共に家へ招き入れられる
うわぁ・・・本当に昔の家って感じ・・・・・・
私は珍しい物を見るかの様にキョロキョロと辺りを見回した
『すまんね。座布団が無いもんだから我慢しておくれ』
『あ・・・大丈夫です』
私達は畳の上に座った
目の前にはお茶が出され、机を挟んで村長さんが向かい側に座る
『・・・・・・で、知っている事を話して欲しいんですが・・・・・・』
八神くんが机の上のお茶を一口飲んでから徐に口を開いた
あ・・・遠慮とかしないんだね・・・
こっちの世界に来てから何も飲まず食わずだった私は目の前のお茶の誘惑に耐え切れず遠慮しながらも飲んでしまった
横で佐助が小声で「図々しいな・・・」と小馬鹿にしながら微笑する
確かに図々しいかもしれないけどさ!
しょうがないじゃん!喉、渇いてたんだから!
私は悔しいけど正論を述べる佐助をキッと睨んだ
『・・・私も話して上げたい・・・・・・が、』
私は村長さんの言葉に慌てて村長さんに視線を戻す
『・・・・・・・・・?』
八神くんが首を傾げた
『交換条件として・・・私の願いを聞いてほしい』