戦国桜話
今の話を聞いて分かった
村の人は外を恐れてる・・・・・・
妖怪が真夜中に来ることは分かってるけど
いつ、昼に来てもおかしくない・・・・・・
だから警戒して家から出ないんだ・・・・・・
自分の村を堂々と歩けないなんて・・・・・・
可哀相過ぎる・・・・・・
私は自然と眉間にシワを寄せる
『・・・どうしますか?佐助?』
八神くんが佐助の方を向いて尋ねる
ゴクリッ・・・・・・・・・
村長さんを始め、この家に居る佐助以外の全員が息を呑む
『・・・・・・そこのじじいは俺らが倒すって約束しなきゃ、話さねぇんだろ?』
『・・・・・・すまない・・・話したいのだが・・・村人を安心させなきゃならん・・・・・・』
『・・・・・・佐助・・・』
私はボソッと佐助の名前を呼んだ
みんなの視線に痺れを切らした佐助が声をあげる
『・・・・・・わーったよ。倒せばいいんだろ?妖怪を!』
その言葉に周りの空気が明るくなる
『・・・佐助ならそう言うと分かってましたよ』
八神くんが微笑みながら言った
・・・って、そうなの!?
『ありがとう・・・・・・では、佐助くん・・・と言ったかな?あの日の事を・・・私が知っている限り・・・話そう』
その言葉にみんなの目が真剣になる・・・・・・
ただ、あの日の事が全く分からない私だけ首を傾げた