戦国桜話





・・・・・・・・・?





どうしたの・・・・・・?


『小春ちゃん?』


私は小春ちゃんを覗き込む


小春ちゃんは柔らかく笑って言った


『小春ね?お母さんもお父さんも居ないんだ』





・・・・・・・・・ッ!!





『え・・・・・・?』


両親が・・・・・・居ないの・・・・・・?


だから・・・今日一回も小春ちゃんの両親を見てないんだね・・・・・・





私と同じだ・・・・・・・・・


小さい頃から親の愛情を貰えなかった私と同じ・・・・・・





『小春のお母さんは小春を産んだ時に死んじゃって・・・・・・お父さんは女の人と小春を置いて駆け落ちしたんだぁ〜・・・』


そう言って背伸びをする小春ちゃん・・・


私には小春ちゃんの背中が大きく見えた


『・・・・・・そうなんだ・・・・・・』


私は少し震える手をギュッと握って後ろに回した


小春ちゃんの顔は相変わらず穏やかで両親の話をすると悲しい顔になる私とは大違いだ・・・・・・





・・・何で・・・・・・?


両親が居なくておじいちゃんに育てられた・・・・・・


私とそんなに状況が変わらないはずなのに・・・・・・どうして悲しい顔をしないの・・・・・・?





『・・・・・・寂しくない・・・?』


何でこんな事を聞いたのか分からない・・・・・・


でも聞かずにはいられなかった

















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