戦国桜話



『・・・・・・っな!鶇夢の他に窪鳥珂の生き残りがおったんか!!?』


目を見開き、身を乗り出して、甲高い声をあげる胡蝶を俺は嫌そうに睨んだ


『だから胡蝶は黙っとけって言っただろ』


『す・・・すまぬ・・・』


俺の言葉に縮こまる胡蝶・・・・・・




少し言い過ぎたか・・・・・・




俺はしょんぼりとする胡蝶の頭を少し荒く撫でた


『落ち込むなよ。らしくねぇ・・・・・・』


『お、落ち込んでないわ!!』


少し頬を赤らめて否定する胡蝶に俺は一瞬だけ笑った




元の胡蝶に戻ったな・・・・・・




『・・・鶇夢は知っているんでしょうか・・・?蜜華の事・・・・・・』


『あ?・・・・・・さぁな』


八神の質問に俺は適当に答えた







第一、知っているのなら・・・何故、今まで俺らに言わなかったのか分からねぇし・・・


知らないのなら・・・いち早く鶇夢にあの女の事を知らせなくてはならない・・・・・・


今まで窪鳥珂の生き残りは鶇夢だけだと俺らは認識してきたんだからな







『鶇夢は今どこら辺に居るんじゃろうか・・・・・・?』


胡蝶が縁側から青く清らかな空を見上げて呟いた






















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