戦国桜話
『心配・・・かけて・・・ごめんね?』
『もう、大丈夫なんですか?』
『うん・・・私が今、やるべき事は部屋に閉じこもって泣く事じゃないと思って・・・・・・』
“でしょ?”と優しく笑って俺らに語りかける葵は少し無理をしているように見えた
笑いたくないのに・・・無理に笑うなよ・・・・・・
俺は次第に眉間にシワを寄せる
『今からどうするんですか?』
『・・・・・・今から小春ちゃんを探しに行く』
八神の問い掛けに強い決心を感じさせる瞳で答える葵・・・・・・
『無理だ。昨日もすぐに追い掛けようとしたが、妖気が消えていた』
俺はそんな葵に無表情のまま口を開いた
妖気が消える
まず、ありえない事だ・・・・・・
どんなザコな妖怪でさえも妖気は必ずある
それに妖怪の強さと妖気は比例する
強ければ強いほど妖気も凄まじい・・・・・・
確かに雅にも蜜華にもあの八神達の動きを止めたガキも凄まじい妖気があった
その妖気をたどって行けば奴らにたどり着くはずなのにそれが出来なかった・・・・・・
微量も・・・妖気はなく・・・
自分達の居場所を突き止められないように奴らは妖気を・・・・・・・・・
消した
多分この推測が正しいだろう・・・・・・