おまつりBoyと夢みるGirl

「ジョーくんね、あの時、心配してくれて来てくれてたのよ。まつりの様子がおかしい、って。泣いて帰った、って」



・・・・・・




「こんな家大っ嫌い、って、部屋の中から出てこないあんたの様子を見て、私に言ったのよ。


『おばちゃん、おれもクリスマス、やめる』って。


私、てっきりパーティーのことかと思ってたら、その後ジョーくんは毎年家に手伝いに来てくれるようになって・・・・


そりゃ、家にとってはすごく助かってるし、有難いけど、何度かジョーくんに聞いたわ。気にしなくていいのよ、って。予定もあるだろうから、そっちを優先してくれていいのよ、って。


そしたら、


『俺ね、18歳になって最初に参加できるときに、叶えたい願いがあるんだ』って嬉しそうに笑うのよ」




「18歳?願い事?」



恥ずかしいけど、祭りのことは、全然知らない。



毎年のことなのにママに言われて初めて、18歳のその日が、特別な意味があるってようやく知ったんだ。



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