おまつりBoyと夢みるGirl
「お父さんたちには黙っててね。いろいろうるさいから」
「当たり前だろ?」
その言葉と同時にがしっ、とつかまれた腕に、ジョーを見上げると、彼は少し怒ったような顔をしてあたしから視線をそらせた。
「何?」
一瞬ひるんだ心を見せたくなくて、わざと低い声でたずねると、ジョーは、ため息をついてあたしの腕から手を離した。
・・・・びっくりした。
すぐに振り払おうと思ったのに、
ジョーの腕が、思ったより力強くて、大きくて・・・
だから・・・・
「お前さ~・・・・、あの男と付き合うの?」
そんなジョーの質問に、今度はあたしが目をそらすしかないじゃない。
「まだ、クリスマス~~♪とか、そういうこと言ってるんだろ?」
「・・・・・」
「ほんっとに・・・・そういうのガキ、ってゆーんだよっ!」
は?
「・・・・関係ないじゃない」
「あ?」
「関係ないでしょ?あたしが誰とクリスマスを過ごしたいとか、ジョーには全然関係ないじゃない!」
叫んで息をつくと、ジョーがじっ、とあたしを見ていた。