空想リフレクション

アキラはマナミと付き合ってる。

アキラはユキノの細くて白い足なんかどうでもいい、マナミのてのひらを望んでる。

ユキノもそれを知っている。


アキラはサッカー部だ。

アキラはユキノの細くて白い足なんかどうでもいい、県大会出場を望んでる。

ユキノもそれを知っている。

知っている。知っている。知っている。



ユキノは家に帰ると机の引き出しに絵にならなかった絵をしまった。

枕なんかなくてもすやすやと眠れる気分で。



それからもユキノはぼんやりと窓の外を眺めてた。

見えない風が踊るだけの校庭。

どれだけが込められていたかもわからない言葉を想って。


授業はただ進んでいく。