アキちゃんと雪だるまくんのお話
「あの、えっと・・・雪・・・え?」
言葉にならない疑問をならべることに意識がむいて、束の間、左足の痛みは感じていませんでした。
「うん、僕は雪だるまのユキ。君の名前は?」
透明な淡い赤が細かく混ざり合って声を出していることがわかりました。
「・・・あ、アキ」
「アキちゃんね。さっきまでうんと楽しそうだったよね、ずっと見てたんだ。
楽しそうなアキちゃん見てたら、僕も嬉しくなっちゃってさ。雪が好き?」
「うん、・・・好き」
にじんだ音符のようだったユキの目が、筆ではらったように横に広がりました。
「そっか。良かった。それが突然泣き出しちゃったからさ、何か悪いことしちゃったかなって思って。
でもケガだったんだね、痛かったよね。今、蔓で足を縛って血がこれ以上出ないようにするから。どう、平気?」
ユキはアキちゃんの左足の膝の上のほうを蔓でかるくしばりました。
やわらかく穏やかな声と、確かに血の出ていない左足を見て、アキちゃんは少し安心しました。
それを見たユキも少し安心しました。
言葉にならない疑問をならべることに意識がむいて、束の間、左足の痛みは感じていませんでした。
「うん、僕は雪だるまのユキ。君の名前は?」
透明な淡い赤が細かく混ざり合って声を出していることがわかりました。
「・・・あ、アキ」
「アキちゃんね。さっきまでうんと楽しそうだったよね、ずっと見てたんだ。
楽しそうなアキちゃん見てたら、僕も嬉しくなっちゃってさ。雪が好き?」
「うん、・・・好き」
にじんだ音符のようだったユキの目が、筆ではらったように横に広がりました。
「そっか。良かった。それが突然泣き出しちゃったからさ、何か悪いことしちゃったかなって思って。
でもケガだったんだね、痛かったよね。今、蔓で足を縛って血がこれ以上出ないようにするから。どう、平気?」
ユキはアキちゃんの左足の膝の上のほうを蔓でかるくしばりました。
やわらかく穏やかな声と、確かに血の出ていない左足を見て、アキちゃんは少し安心しました。
それを見たユキも少し安心しました。