本気の恋に出逢うまで
「藍原さん、急ぎの用なんですかね?」




不思議そうにつぶやいた。




「多分、デートだと思いますよ。」




私が答えると、中原さんとアイツはびっくりした顔になった。




「藍原さん、彼氏いるんですか?」




えっ、お姉言ってないの?
言っちゃまずかったのかな?




「物好きもいるんだな。」




私の向かいの席から聞こえた声はあきらかにアイツだ。




今まで、一言も喋らなかったのに、初めて出た言葉はそれですか?




ほんと、とことん嫌な奴。




こんな奴は無視だ。




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