本気の恋に出逢うまで
本気で忘れてたのか笑いながら浅見さんは言った。




「頼むなら、軽い物にしとけよ。
胃もたれすっぞ。」




反対側の端から、顔だけを覗かせて中原さんが浅見さんに言った。




中原さん、浅見さんと話す時は口調が男っぽくなるんだな。




いや、今までも男っぽないわけではなかったんだけど、優しい感じだったのがそれが少しはずれてるような・・・




私の人間観察もここまでくれば趣味の領域だな。




心の中で一人笑ってみた。




「藍原さんも何か頼む?」




ふいに、目の前の人に聞かれたので少しびっくりしてしまった。
「え、えっと、じゃ、ウーロン茶を・・・」




別にいらなかったんだけど、聞かれて何もいりませんと言うのも悪いような気がしたので頼んでみた。




浅見さんは店員さんにウーロン茶も頼んでくれる。





ゆるめていたネクタイを完全にはずしながら、




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