本気の恋に出逢うまで
名残惜しそうにそういうと、沙稀姉はリビングを出て2階に上がっていった。




「いつまでたっても、恋愛気分が抜けないんだから。」




ため息をつきながらお母さんが言った。




「明日、お母さんが拓海くんに言ったら?
同じ学校なんでしょ?」




沙都姉が言うと、




「学校ではあまり公私混同したくないんだけど、拓真のためだ、仕方ないか…」




お母さんは言った。




お母さんは拓海くんと同じ学校勤務だ。




「さて、私ももう寝るわね。
美香ちゃん、たくさん食べてね。
沙都、玲帰ってきたらお願いね。」




そう言うと、お母さんもリビングを出て行った。




< 92 / 135 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop