本気の恋に出逢うまで
沙都姉は思い出すようにカップを回している。




「えぇー、あんないい人手放すなんてもったいない!
私なら何がなんでも手放さないのに!」




力を入れて言う美香に私達姉妹は吹き出してしまった。




「美香ちゃん、最高!」




沙菜なんて、お腹を抱えて笑っている。




「まぁ、こういう仕事だからね。
彼女には耐えられなかったんじゃないかな?
五年も付き合ってたらしいから。」




五年!?




すごいなー、私は無理だな。




「そっか、望みあるかな?私に…」




しんみりになった美香は呟いた。




「そうねぇ、中原くんはあまり心を表に出さないところあるけど、可能性はあるんじゃない?
あとは美香ちゃんの頑張り次第だと思うよ。」




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