ようこそ! 魔破街へ
魔破街の真実
下駄箱でムメイはオレを見ず、スリッパを出してくれた。

履き替えて、靴はそのまま来客用の下駄箱に入れる。

「俺は宿直室に寝泊りしていてな。何かあったら来るといい」

「はあ…」

彼に続いてスタスタ歩く。

…けれどこの鼻につく匂いは…血と消毒液、それに何かのカビと錆びの匂いだ。

ここは戦場の病院か?と思わずにはいられない。

一階の奥に、宿直室があった。

「ここだ」

がらっと引き戸を開けると、これまた昭和時代のアパートの一室のような部屋。

すぐ右手には台所、左手にはトイレとお風呂の扉。

目の前には十畳の畳の和室。

部屋の中心にはちゃぶ台、そして4つの茶色の座布団。
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