ようこそ! 魔破街へ
「そう言えば高校って一クラスしかないんだって? あの…カミヤって人も同じクラスになるんだよな?」

「…ええ、まあ。でっでも安心して。カミヤって普段は無口なの。キレイな顔しているけど、タカオミにしか心開いていないし」

「そっそうなんだ」

まああえて仲良くできるタイプじゃないな。

初対面の印象がアレだったせいもあるけれど、あの黒い眼が…拒絶を表していた。

見られてはいけない場面を見られたからじゃない。

最初っからオレなんていう存在を、無言の無表情で拒絶していた。

理由は分からない。

けれどああいうタイプはこっちから近付いても、あまり意味はないだろう。

顔立ちはまあ確かに、和風の美男子ってカンジだったな。

…アレがタカオミの趣味ならば、絶対にオレは射程外だ。

断言できる!

「クラスの人数もそんなに多くはないんだけどね。出席する人もそんなにいないし」

早速運ばれてきた料理を食しながら、サラは言った。
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