ようこそ! 魔破街へ
「アレらは不真面目な生徒達。気まぐれに来たり来なかったり。まあ来てもすぐに帰ったり、ろくなことしたりするから、いない方が良いんだけどね」

…タカオミとサラが犬猿の仲なのが、頭に浮かぶ。

サラは真面目で暴力的だし、タカオミは飄々としていて遊び人ってカンジだ。

正反対の性格って相性良いって言う噂も聞くけど、所詮は噂か。

「でも明日は来るかも。転校生が来るんですもん。明日の出席率は良さそうだわ」

サラはオレを見て、楽しそうに言った。

「…それって、喜んで良いこと?」

「顔見せはしとくべきよ。知らせておかないと、後で何が起こるか分からないし」

「あっ、そう」

警戒して行こう!

オレは心に決めた。

「まあまあサラ、そんなに新入りを脅すものでもないぞ?」

「忠告は前以てしとくものだと、バカオミの件で思っただけよ」

それはとてもありがたい。

「えっと…寮生以外の人が寮の部屋に入るのって、許されているんですか?」
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