ようこそ! 魔破街へ
だけどサラやシュリは、そういうのはなかった。

それが少し嬉しく思えた。

「サマナみたいなタイプには、刺激が強かったよね。これからは注意するから」

…つまり、止める気はサラサラないと…。

偽善的な偏見はしないが、こういうのも何かイヤだ!

「タカオミって欲望に忠実に生きているよな」

「うん、その方が生きてて楽しいだろう?」

あっさりと肯定しやがった…。

まっ、そこはオレ自身が気を付けて避ければ良いか。

「でも明日、サラには怒鳴られそうだなぁ。キミに変な場面を見せちゃったこと」

タカオミは腕を組み、唸った。

「ああ…でも何か悟っているみたいだし、注意されるぐらいじゃないか?」

オレも少し悟ってきた。

「キミも悟っているような顔しないでよ。これからは控えるからさ」

「…って言うか、部屋に引っ張り込んでいる時は、『来客中』の張り紙でもドアに貼っといてくれ」

「ああ、それは良いかも。今度からそうするよ」
< 72 / 138 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop