ようこそ! 魔破街へ
魔破学院・高等部

転入初日

「…う~ん。こんなもんかな?」

朝、制服に着替えて、オレは鏡の前で唸っていた。

部屋には等身大の鏡が壁に貼り付けられていて、オレは自分の姿を見直した。

黒い髪に黒い眼、中肉中背と、とりたて目立った容姿ではない。

平凡で地味な容姿をしていることは自覚していたが、…タカオミやイザヨイを見ると、多少コンプレックスを感じてしまう。

だからと言って、何かしようとは思わない。

…無駄な努力は嫌いだし、しない主義だから。

教科書などは前以て部屋に運ばれていて、時間割も入っていた。

ここまではまあ普通の学校っぽいんだが…中はどうなんだろうな?

暗い考えに入ると、部屋をノックされた。

「サマナ、準備できた?」

タカオミの声で、現実に戻る。

「うん、今行く」

カバンを持って、オレは部屋を出た。

「おっ、制服似合っているね」

「ありがとう」

そう言うタカオミが着ている制服はブレザー型。

胸元を開けて、ネクタイをしている。
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