ようこそ! 魔破街へ
そう言えば昨日、ムメイが制服は自由だと言っていた。

形は違えど、制服は制服だ。

あの紋様も刻まれているし。

「じゃあ行こうか」

「うん」

オレとタカオミは一階に下りて、食堂へ向かった。

食堂には少しの人数しかいない。

「みんな、朝は遅いのか?」

「ウチは基本的に自由だからね。別にここじゃなくとも、食べる所はあるし」

食堂は女子寮と同じ造りで、やっぱりレストランみたいだった。

タカオミと共に席に座り、メニューを開く。

昨夜のとは違い、モーニングセットメニューになっていた。

これまた和・洋・中とあるんだから、本当に贅沢だな。

「あっ、ここの食事なんだけどね。メニューにないものでも、言えば作ってもらえること、教えてもらった?」

「いや。でも何でも作ってもらえんの?」

「まあ材料さえあれば、ね」

…とことん欲を抜く街だな。

「へぇ。でもオレは和食の定食でいいや。シャケ美味しそうだし」
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