ようこそ! 魔破街へ
「サマナは和食派か。ボクは洋食派なんだよね」

「…ああ、顔見ると何となく分かる」

少し日本人離れした顔立ちをしている。

「タカオミって外国の血、入ってる?」

「鋭いね。実はフランスの血が四分の一、入っているんだ」

つまり祖父か祖母にあたる人は、フランス人なんだ。

…道理でこのスタイルと顔立ち。

思わず心の底から納得してしまう。

「サマナは?」

「…大分前に、一応いたらしい」

しかも犯罪遺伝子の持ち主だった。

「ふぅん。サマナも少し日本人離れした顔立ちしているから、隔世遺伝子なのかな?」

「そうか?」

「うん。顎のラインとかさ」

そう言ってタカオミは笑顔でオレの顎を指で撫でる。

「細くてキレイだよ」

「っ!」

がたがたっ

オレは身の危険を感じて、後ろに引いた。

タカオミの細めた眼が一瞬、危ない光を宿したのを見たからだ。

「…タカオミ、言うのを忘れていたんだけどな」
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