いじめ
~実見~

ミクの奴・・・。
許せない!!!
なんっでいっつもいっつもあたしのじゃまばっかすんのよ!!!
あんな奴に葵は渡さない!!!
「あーおーい♪」
「ごめんねミクちゃん。
風邪まだ完璧に治ってなかったみたいだし・・・
うつっちゃったら悪いから、近寄らないで」
葵は申し訳なさそうにミクに言った。
「・・・わかった。はよ治せよ」
「うんありがとう」
ミクはしぶしぶ他の友達の所へ行った。
「実見も・・・
近寄らないほうが・・・」
・・・ここであたしがねばらなきゃ、葵はとられちゃう。
「・・・葵の風邪ならうつってもいい!!!
ねぇ葵!今日だけでもいいから一緒にいて!」
あたしは葵にしがみついた。
葵と一緒にいるために。
離れないように。
「えっっ実見・・・」
「じゃあ私も言うけど!!!!!」
葵が動揺すると、大きな声が聞こえた。
「実見と葵・・・
私も言うけどさ。
私が“今日だけでも一緒にいて”って言ったら!!!」
・・・まあさちゃん。
あたしの心臓がドクンと鳴った。
「もしそう言ったら、実見も葵も無視するでしょ!?
日芽花の命令だから仕方ないって!!!
無視して私を心から封印するんでしょ!?
だったらあんたたちも!!!
自分の言うことばっか聞いてもらわないで!
私の言うことも少しは聞いたらどう!?」
まあさちゃん・・・。
まあさちゃんがここまでキレるなんてよっぽど。
「違うのまあさちゃんごめ―――」
「あら何が違うのかしら?」
・・・日芽・・・花。
「ねぇ、莉桜、月子。
全部私の命令?ふっ、ばかげてるわ。
私がそんなことするとでも思うの?」
日芽花!!
「ひっ日芽花!!なんで自分の罪を認めようとしないの!!?」
あたしは叫んでた。
あたしたちの友情をぶち壊した日芽花が許せなかったから。
「私の・・・罪・・・?」
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