いじめ
悲劇
~日芽花~

「あぁおもしろかった♪
明日はどうやって遊ぼうかしら」
私は、帰宅後独り言を連発していた。

カタ・・・

「・・・あら?
お父様、もうお帰りになられたの!?」
私のお父様は麻倉財閥の社長。
46歳。
「・・・日芽花。
落ちついて聞いてほしい」
「はい?」
「母さんには話してあるんだが・・・」
・・・何?
重要な話なの?
「実はな。
・・・父さんの会社がつぶれることになった」
・・・・・。
は?
「え・・・・・っっ
嘘よ!嘘でしょお父様っっ!!」
「いや、嘘じゃない。
―――――――すまん」
嘘!嘘よこんなの!
麻倉財閥がつぶれるなんてありえないわ!
「嫌!!こんな屈辱認めない!」
私は家をとびだした。

次の日。
重い気持ちで学校に行った・・・
が。
「きゃあああああああああああっっっっっ!!!
何よこれっ!!」
私の下駄箱ロッカーに、トイレ掃除後の水がかけてある。
「嘘・・・
誰がこんな・・・・・」
「あら、日芽花今ごろ登校?
やっぱ元お譲様は違うわねー」
月子と莉桜。
・・・元?
「もとって何よ。
今でもじゅうぶんお嬢―――――」

パアン・・・・・

何?
何があったの私?
何この痛み?
何―――――――――――――?

「いつまでもお譲様ヅラしてんのが悪いのよ」
月子が言った。
「は・・・?ヅラじゃない。
ねえ月子。今私の事殴った?」
「えぇ、殴ったわ」
「・・・あんたたち、ふざけてんの!?
誰に向かってそんな口聞いてると思ってんのよ!!」
「ふざけてんのはあんたのほうよ」

パアン!

「痛っ!!」
もう1発くらってしまった。
次は莉桜だった。
「聞いたわよ、あなたのご自慢のお父様の会社。
つぶれたんですってね」
「な・・・っっ」
「ほんっっと、いい気味」
・・・・・!?
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