いじめ
~葵~

わたし―――――――――
自分が何をしてるかわかってるのかな?
わかってたら――――――――――
なんでそんなことするのかな?
自分で自分の事がわかんなくなっちゃったよ。
確かなのは・・・
わたしは日芽花の言う通りにして、実見を苦しめてる。
それに対しての実見は・・・つらそうで。
1人じゃ、改善は無理そうって感じ。
・・・そりゃそうだよね。
わたしたち―――クラス全員相手に、実見1人なんて。
わたし―――――――――――――
もう、耐えられない。
実見と一緒に戦う。
お父さんが会社クビになったから何?
だからといって実見をいじめるのは違うと思う!
わたし、決めた。
実見と戦う―――――――。

次の日。
ガラッ・・・
実見は今日も1人で教室に入ってきた。
勇気、だして。
あたしは、実見に駆け寄った。
みんなはギョッとしている。
「ま・・・・・っ実見・・・」
「葵・・・・・?」
実見も、ギョッとしてる。
もう決めたこと・・・
今さら変えたって仕方ないでしょ?
「いっ今までひどいことしてごめん!!」
私は深く頭を下げた。
みんなはざわつき始めてる。
「こんなことで許してもらえるとは思わないけど・・・
でもわたし・・・
もう・・・1回だけでも・・・
実見と話しがしたいよ・・・!」

まみがいないと

かなしい

さみしい

たのしくない

「・・・葵ありがとう――――――――――」
・・・え・・・・・?
「実・・・見?
許してくれる・・・の?」
わたしの中で、少し期待が膨らんでいた。
「あたりまえじゃん!!」
!!!
やったぁぁぁぁ!!!
「葵・・・これからもよろしくね!」
「うん!一緒に戦っていこうね、実見!」

これは、わたしたちの固い約束となった。
< 7 / 31 >

この作品をシェア

pagetop