キミと青空の下で





――




まだ幼稚園児だった頃の記憶。




あたしの名前は"鈴丘奈緒"




皆から鈴ちゃんって呼ばれてきた。




そして同じサクラ組だった友達と仲良く遊んでいた時だった…




「今から鉄棒で遊ぼぉ!」




友達の一人がそう言って鉄棒の場所を指差すと、皆は嬉しそうに駆けて行く。




だけどあたしは鉄棒が苦手だった。




苦手というか…もう大嫌い。




皆よりも身長が低くて、男の子からはチビって呼ばれる程。




まだ幼稚園児には高い鉄棒の高さだけど、何とか背伸びしてよじ登ってるのに…




「届かないもん…っ」




あたし一人だけが頑張ってジャンプしたって鉄棒に届かなかった。




いつもそう、小さいあたしはこういう遊びがすごく嫌いで、遊ぶ時はお飯事や砂遊び。




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