キミと青空の下で
突然話を切り出した隆起くんは、視線をバス停に向けている。
…バスに乗りたいの?
目で訴える隆起くんが、おかしくて思わず笑うとポカッと軽く頭を叩かれる。
「痛ぃ…バス乗ってどこ行くの?」
「どっか行く。行き先なんて決まってねぇ」
強引で自分勝手…昔の隆起くんはこんなんじゃなかったよ。
やっぱり十数年経つと、性格って変わるのかぁ。
あたしは黙って隆起くんに着いていった。
しばらくするとバスが来て、何も考えずに隆起くんとあたしは乗った。
「…ねぇ、人いっぱいだね?」
「通勤時間だからだな」
バスの中は、通勤で乗っている男の人や女の人がたくさん座っていた。
勿論立って乗っている人もいてて、あたし達も手すりに掴まる。
「何してんの?」