キミと青空の下で





「へ?」




ただ手すりに掴まっているだけなのに、質問されて首を傾げる。




するとハァとため息をついて、あたしの前に立つ隆起くん。




…ん?どういう事?




「お前鈍感すぎ。こんなに人いてて危ないとか思わないの?」




あたしだけに聞こえるくらいの小声で呟かれて、益々ハテナが浮かぶ。




呆れる顔であたしを見てくるから、よく分んなくて何度聞いても鈍感としか答えてくれなかった。




何十分かバスを走らせていると、段々と人の数は減っていき最終的には誰もいなくなってしまった。




…また二人きり。




やっぱり黙って学校行けばよかったかなぁ?




そんな事を思って窓の外を見ていると、外は一面が青くてすごくきれいだった。




「う、海っ!?」




あたしの地元は、田舎だけどすごく海がきれいなところで、あたしも海は大好きだ。




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