キミと青空の下で





"鈴ちゃん"




それは幼稚園の頃のニックネーム。




隆起くんは思い出してくれたの??




ドキドキしていた心臓が、バクバクに変わっていく…




何でこんなに緊張しちゃうんだろう。




「あ…ははっ!思い出してくれた?」




冗談っぽく笑い飛ばすと、隆起くんの返事がない。




「飯田くん?」




顔を上げると、涼しい風で髪がなびいている隆起くんの顔。




何故か遠い目をしている見たいで、ボーッとしている表情だった。




首を傾げてもう一度名前を呼ぶと、隆起くんはハッと我に返り、苦笑いしていた。




「覚えてる。あの"鈴ちゃん"かぁ、懐かしいなー」




いつもの隆起くんに戻った。




あたしなんか駄目な事言っちゃった?




< 28 / 95 >

この作品をシェア

pagetop