キミと青空の下で





「ううん、いいよ」




謝る事でもないから、首を横にブンブン振った。




「俺、久しぶりに地元に帰ってきて、すんごい嬉しかった」




「ん……うん」




「幼稚園時代の友達とも、もしかしたら再会できるかなぁって楽しみだった」




「うん……」




隆起くん…?




何で今、幼稚園の話なんかするの??




快晴の青空の下で、あたしは隆起くんの話を黙って聞く。




つい空が青くて、昨日の海の風景が頭に浮かんだ。




「それで…昨日鈴丘に幼稚園の話されて、驚いた」




「うん」




「まさか俺の事を覚えてる奴なんかいると思わなかったから…」




あれ?段々青い空が滲んできてるよ…




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