キミと青空の下で
特別と言う意味が分らなくて、首を傾げると隆起くんはあたしの横にしゃがみ込んだ。
そしてニコッと笑って手でピースした。
「そぉ、特別なんだよぉ鈴ちゃんは。良い事なんだよぉ」
「良い事?…良い事なのぉ?」
何故かは分らないけど、ピースをした隆起くんがすごく優しい顔だった。
初めて話したのに声も顔もあの面影も今でも消えなくて…
「そぉだよ!だからいいんだよっ!」
「でも、あたしだけ出来ないんだよぉ?悲しいよ…」
「悲しい?ボクがいるじゃんっ」
キミはあの時、どういう気持ちであたしに言ったの?
あたしは今でも…覚えてるんだよ?
その日から時々一緒に遊ぶようになり、仲良くなった。
年長さんになって卒園してからキミの姿を見る事はなくなったけれど…
もう一度会いたい。