キミと青空の下で
彼氏





「で、どうなったの奈緒!!」




次の日、あたしは家を出るなり亜衣からの質問攻めに苦戦していた。




「どうって…言われてもなぁ~」




自分で言うのも恥ずかしいよ…




海で告白されて泣いたなんて自分の口から言えない。




交差点で青信号を待っていると、亜衣が表情を変えた。




「じゃぁ直接聞くからねっ!!」




亜衣はそう言うと、青に変わった瞬間勝手に走って行ってしまった。




…ちょうど目に入ってしまった。




あの二人の姿……後輩なのに背が高くて可愛らしい海斗くんに、海斗くんよりも背の高い落ち着いてかっこいい隆起くんの姿。




「えっ、ちょっと!!!」




隆起くんの存在に気づいた瞬間、やばいと思って亜衣を追いかけた。




運悪く海斗くんは後ろから走ってくる亜衣に気づいて、ニコニコしている。




…あっ、やばい。




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