キミと青空の下で





大胆で、普段の隆起くんだと思えなかった。




亜衣と海斗くんも一瞬動きが止まり、亜衣は興奮気味で目を輝かせた。




よく弟の前でそんな事言えるよね……




こっちが恥かいてるんだからっ!




「ちょっと!他の人に見られるのはちょっと…っ」




ここは大通りなワケだから、通勤の人や学生がいっぱい通行している。




そんな中隆起くんにこんな事されるなんて…




教室に着くと、やっぱり大通りであたし達を見かけたクラスメイトがざわざわと集まってきた。




「奈緒!もしかして飯田くんと付き合ったりしてないよね?」




目では『NOと言ってくれ』と訴えられている…




ある子達は不安そうに、あたしの返事を待っていて…




だけど隆起くんは空気を読まず、またさっきのように肩を寄せて大きな声で言った。




「鈴丘奈緒と飯田隆起は付き合ってる。だから何も文句は言わせねーから」




皆は目が点になり、口をポカンと開けてあたし達を見ていた。




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