キミと青空の下で
隆起くんに心配はかけられないよ。
あたしが一人で解決して、いつもの生活に戻さなきゃ…
ボロボロの教科書を机の中に突っ込むと、あたしは普段通りの冷静を取り戻した。
授業中もボロボロの教科書とノートを、出来るだけキレイに広げて使う。
「お前の教材ボロボロじゃね?」
「えっ、あの…これは昨日ペットにボロボロにちぎられたんだよねぇ」
ペットなんて本当は飼ってないけど…
あたしは笑い事で済まそうと、必死に隠し通した。
これって…いじめなのかな。
今までいじめなんて受けた事ないから実感ないや。
けどズキンと心が突き刺さる感じがする…
帰るときも朝、上靴がなかったのに知らない内に生徒玄関のゴミ箱に捨てられてあった。
亜衣は『絶対友里達じゃん!』とあたしに言うけど、友里達だからって分かってもどうもならない…
いじめが収まる事なんてきっとないと思う。