キミと青空の下で





「けどさぁ…奈緒ちゃんは気持ち伝えてないんでしょ?」




「…はい」




「伝えないと分からない事もあると思うけどなぁ~先生はっ。先生も学生の時苦い体験あったしねぇ」




先生は懐かしく目を瞑る。




隆起くんに伝えないと…口で伝えないと…伝わらない。




あたしはずっと胸の中で抑えてて、何も伝えようとはしなかった。




そっかぁ……




「ありがとうございますっ!あたし、ちゃんと自分の気持ち伝えます!」




「うん♪それでいい♪病は解決したわね~」




あたしは急いで保健室から出て、教室に向かった。




長い事話していたから、今は既にHRが始まっている頃だと思う…




ガラッ




勢いよくドアを開けると、担任の先生とクラスメイトは全員あたしに注目した。




隆起くんも……




< 79 / 95 >

この作品をシェア

pagetop