キミと青空の下で





だけど話したい…もう惨めだよ。




「振り出したなぁ、帰ろっか。鈴丘、また明日話そう…って、え?」




帰ろうとする隆起くんは、あたしを見るなり言葉を止めた。




だって泣いてるんだから…ダサいよ本当に。




愛美もいる前なのに、あたしは雨に濡れながら泣いちゃってる。




「鈴丘?」




「分かってない…全然分かってないよ…あたしは苦しいのに…分かってないよ…」




「何が…だよ?」




隆起くんは呆然とあたしを見ている。




悲しんでるのに…そばにも来てくれない。




雨でびしょびしょなのに…守ってもくれない。




どうしたら隆起くんは気にかけてくれるの??




「あたし…すごい苦しいんだよっ!!どうして気づいてくれないの?!」




雨は次第に激しくなり、大雨になっていく…




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