キミと青空の下で





メールBOXを開くと、宛先は…隆起くん。




久しぶりに隆起くんの名前が画面に出てきた。




『今から屋上来て』




いつもの絵文字なしのメールの文章。




だけど屋上なんて嫌な思いしか浮かばないのに…




しかも何で隆起くんが屋上に?学校来てないんじゃないの?




亜衣は応援してくれて、『ガンバレ』と言ってくれた。




あたしは屋上までダッシュで走った。




走って走って、この前の出来事なんか忘れるくらいに…




息が切れる程走って、屋上のドアを開ける。




ガチャッ




「遅い、鈴丘」




振り返る隆起くんは、いつもの優しくて少し意地悪そうな表情。




「はぁ…はぁ…走って来たんだよっ!」




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