サルビアの妄言
偽りのプロローグ
『ねぇ、周。』
「何?」
『サクランボの花言葉ってしってる?』
「知らない。」
『そう。
サクランボの花言葉はね、“小さな恋人”
周、あなたみたい。』
「俺はサクランボじゃない。」
『ふふっ、そうね。』
「笑うなよ。」
『じゃあ周、サルビアの花言葉は知ってる?』
「それは知ってる。
朔春が好きな花だろ?」
『えぇ。
周の知っている通り、サルビアの花言葉はね――・・・』