サルビアの妄言
店のドアを開けると、冷たい空気が頬を掠める。
吐く息は白く鼻はツーンとして、頬がピリピリ痛むのにそう時間はかからなかった。
「さっぶ....」
寒いのは苦手だ。
一刻も早く店の中入ろうと郵便受けを開けると、そこには今日の朝刊の他に茶色の封筒が入っていた。
誰からだろうか。
それら二つを郵便受けから出して、封筒を確認する。
封筒の表には、ど真ん中に随時達筆な“月島 冬樹様へ”という文字と住所。
封筒をひっくり返し裏を見るが何も書いておらず、送り主は不明だった。
裏に何も書いていないのは少し物騒で、送り主も若干気になるがこれは冬樹さん宛てだ。
当然勝手に封筒の中身を確認するわけにもいかず、モヤモヤする気持ちのまま店の中へと入った。
モヤモヤしているせいなのか、また違うもののせいなのかは分からないが、何だか封筒を手にとってから胸がザワザワとしている。
嫌な感じがするのだ。
朝のしんとした空気も、何もかも嫌に気味悪く感じる。
「冬樹さん、冬樹さん宛てに手紙来てる。」
「あぁ、ありがとう。」
俺は喫茶店の準備をしている冬樹さんにその封筒を渡すと、カウンター席に座ってテーブルにうつ伏せた。
こんな胸騒ぎなんて全部気のせいで良い。
いや、気のせいであってほしい。
そう願いながら。
吐く息は白く鼻はツーンとして、頬がピリピリ痛むのにそう時間はかからなかった。
「さっぶ....」
寒いのは苦手だ。
一刻も早く店の中入ろうと郵便受けを開けると、そこには今日の朝刊の他に茶色の封筒が入っていた。
誰からだろうか。
それら二つを郵便受けから出して、封筒を確認する。
封筒の表には、ど真ん中に随時達筆な“月島 冬樹様へ”という文字と住所。
封筒をひっくり返し裏を見るが何も書いておらず、送り主は不明だった。
裏に何も書いていないのは少し物騒で、送り主も若干気になるがこれは冬樹さん宛てだ。
当然勝手に封筒の中身を確認するわけにもいかず、モヤモヤする気持ちのまま店の中へと入った。
モヤモヤしているせいなのか、また違うもののせいなのかは分からないが、何だか封筒を手にとってから胸がザワザワとしている。
嫌な感じがするのだ。
朝のしんとした空気も、何もかも嫌に気味悪く感じる。
「冬樹さん、冬樹さん宛てに手紙来てる。」
「あぁ、ありがとう。」
俺は喫茶店の準備をしている冬樹さんにその封筒を渡すと、カウンター席に座ってテーブルにうつ伏せた。
こんな胸騒ぎなんて全部気のせいで良い。
いや、気のせいであってほしい。
そう願いながら。