私たちの道標
「もう、LT終わりだね」(ランチタイム)
「じゃぁ、行こう」

次は、或君とばかり話してた。
5限目の授業なんだったけ?

「紗希、5限目なんだったっけ?」
「国語」

紗希は、冷たい態度だった。
教室に帰る時4人では話さずに、或君・あたし、櫻君・紗希の組で帰った。

――5限目 1-4

国語好きじゃないんだよなー。

「~~~」
「~~~」

先生の言葉が、頭の中を通りぬけて行く。

「悩んでいるようなので、話し合ってください」

よかった。先生の話聞くより、クラスの子と話してるほうが楽だ。

「藍」
「ん?」

紗希が、手招きをしてる。

「A君についての、話し合い」
「そうなの?」

聞いていた先生の言葉をわずか数秒で忘れてしまっていた。

「私は、こう思うんだよねー・・・」
「ほほう?」

A君について話していると、先生が「あと、10分」と、言った。

「話終わったし、いっか」
「藍・・・」
「何?」

A君についての話かと思い、平然と返す。

「藍は、櫻君と或君どっちが好き?」

突然、聞かれて動きがピタッと、止まる。

「えっ・・・?」
「どっち??」
「・・・・・・」

“どっち?”って、あたしはただ、二人と仲良くなりたかっただけで、そんな感情は全く、無いよ。








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