私たちの道標
「・・・べつに、好きとかそんな感情は、全く、無いよ」
「・・・全く?・・・ホントに?」

紗希が冷たい目(真剣な目)で、返す。


っ・・・。


何?



この違和感?


これが、本当の答えのはず・・・だよね?



・・・なに自分に問かけてるの?


あたし・・・。



この答え以外に、正しい自分の答えなんて、ありのままの自分なんていないんじゃないの?



紗希に「全く?」「ホントに?」って言われて、今自分が放った言葉が、想いが、“本物”?って思うなんて。


ホントはそんなこと思ってないの?


じゃぁ、なにが本物なの?



それとも、自分自身が正しくないの?







 どうしたらいいか、分からない。


 何がしたいのか、分からない。


    

 自分が・・・わからない!!




< 9 / 43 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop