団☆乱ラン
─二ノ宮くん。
頭に又ぐるぐる巡り出す“僕のアドニス”の声とあの姿。
「須具利さん。気持ち悪いよ。」
えっ?
前の席の腐女子吉田さんに声をかけられた。
「なんか、にやけてるよ…変なの。」
!?にやけてる!?
綺麗な男子の絵が表紙の同人誌を持って吉田さんが呟く。
─あたし、にやけてたんだ……ちょ、あたしってば…!?
頬に手を当てて、自分を諫めるようにぱちぱちと叩いた。
─なに考えてんのよ!あたし!
うううーー…。