団☆乱ラン
「ウワァッ!?」
二ノ宮くんはあたしの行動に、吃驚したよな声を上げて尻餅をついた。
「プッ!アハハハ!!─王子様も形無しだよな?カイラ?」
「う、うるせーよ!」
見事に尻餅をついた二ノ宮くんを指差して松宮先生がお腹を抱えて笑い出した。
「アハハハ!!な、舐めていいなんて普通聞かないよね?やっぱり変態だなカイラも!」
「だ、黙れ!マツケン!変態じゃねーよ!ただの“フェチ”だ!」
目の前で繰り広げられる“フェチ”“変態”の攻防に軽い目眩をおぼえてた。
なんで、あたしの周りにはこんなのばっかり集まって来るんだろう?
……これも全て、須具利家に生まれたさだめなのかも知れない……
普通じゃない一家の引力か?
─どうせ引き付けるなら、もっといいものがいいのに……。
王子様二ノ宮くんと格好良すぎる松宮先生。
そんなの、今じゃ影も形も見えやしない。
………。
とんでも無い二人に見初められたあたし。
………。
脱力感にみまわれる。
………。