団☆乱ラン



「ばーか?なにが?“叩きまくるぞー!!”だ?」



「せ、静くん?何でこんなとこにいるの?」


校門に背をもたれながら、立っていたのは静くんで…


「檸檬を待ってたんだろ?」


「は?」


こんなの今まで一度も無かった事で


あたしは驚いた反面絶対に意地悪されるって身構えた。


「…何ツー顔してんだよ?」


「だ…だって。」


顔が引きつっていたのはわかっていた。


ほっぺたが片方だけぐっと上がったり、軽く上がったりを小刻みに繰り返していたから。


「め、珍しいし…って言うか、初めてだし。今まで一度も無かったよね?静くんが“待ってた”なんて……」


口ごもるようにぶつぶつ言うあたしに向かって


「母さんに頼まれたんだ。」




「はい?」
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